皆さん、働く目的は何でしょうか? やりがい・生きがいなどあると思いますが、実際のところ「お金」だと思います。
平均年収のカラクリ
平均年収が高い企業は本当に高い給料がもらえるのでしょうか?
平均年収が高い = 就職したら高い給料がもらえるわけではない
という、平均年収のカラクリをお伝えいたします。
平均年収と平均年齢の関係
平均年収は、その言葉通り、全社員の年収の平均値になります。
例えば、以下の2社の給料水準はどちらが高いでしょうか?
- ①平均年収700万 平均年齢45歳
- ②平均年収700万 平均年齢32歳
この2つの企業は、どちらも平均年収は700万ですが、②の企業のほうが給料水準は高いというのは皆さんご理解いただけると思います。
日系企業の場合、55歳前後までは年齢が上がれば上がるほど給料は上がります。
ですので、平均年齢が高い企業は相対的に平均年収は上がりますし、平均年齢が低い企業は平均年収は下がります。
平均年収は、企業の平均年齢や年齢分布に大きく引っ張られる
ということを理解しておいてください。
単純に平均年収だけみると大失敗しますのでご注意ください。
年収シミュレーター
平均年収と平均年齢から、各年齢の年収シミュレータを作ってみましたので参考にしてみてください。
これはDODAの年齢ごとの平均年齢の増分比率から計算しています。
あくまでも参考値で実際の年収と大きく違う場合もありますのでご注意ください。
(計算結果についての責任は一切負いません。)
複数の給与制度
更に、平均年収に大きく影響を与えるのが「複数の給与制度」です。
メーカーの場合例
一般的に、企業では「大卒」で入社するほうが「高卒」で入社するよりも給料は高いです。また、「高卒入社」と「大卒入社」では、職種が分かれている場合があるのも事実です。
以下、メーカーでわかり易い例を挙げます。
- ①国内に工場を持たず、大卒以上しか採用しないメーカー
- ②国内に工場を持ち、工場勤務として高卒や期間工を採用しているメーカー
という例です。
この場合、「大卒」しか採用していない①のメーカーは「大卒基準の給料をもらっている人」しかいないので、平均年収の計算も「大卒基準の人のみ」で計算されます。
一方で、「高卒」や「期間工」の給料は、どうしても「大卒」基準よりも低くなってしまうのが現実です。高卒や期間工を採用している②のメーカーは「大卒基準と高卒や期間工の給与体系が合わさった平均」が計算されますので、①の企業よりも、計算基準が低くなることになります。
「大卒」で就職を考えている学生の場合、①の企業のほうが計算上の平均年収は高いですが、「大卒で入社」した場合は、必ずしも①の企業の平均年収が高いわけではないということに注意してください。
あくまでも給料の一般論の話で例外もありますし、大卒で就職することが良いと言いたい訳ではありませんので、ご注意ください。
銀行の例
また、「総合職」・「一般職」がある銀行などでも同様のことが言えます。
例えば、三井住友銀行の平均年収は820万円です。
「一般職」よりも「総合職」のほうが急慮水準が高いことが一般的ですので、「総合職」で採用された方の平均年収は820万以上と考えることが出来ると思います。
平均年収は参考までに
上記のように、平均年収の計算にはいろいろな前提条件があります。
決して、アナタが働いた際にもらえる給料ではない。ということです。
あくまでも一つの参考として見ておくのが良いかと思います。